〜神戸監督の挑戦〜
第30回 コーチ育成とサッカー普及のために      04' 6/18


image  神戸監督の仕事は選手の強化だけではありません。グアムサッカーが発展するためのトータル的な組織作りを同時進行させています。優秀なコーチの育成もそのひとつ、この日も夕方からAFC(アジアサッカー連盟)からインストラクターを招き、C級ライセンスの講習会が行われました。
 現在アジアでは日本のように自国でしっかりとしたコーチライセンスの仕組み持っている国はごく僅か。他の国はAFCのコーチライセンス制度を取り入れています。通常は3週間、指導実践はもちろん理論、テスト、レポートなどまるまるサッカー漬けのカリキュラムですが、グアムの場合サッカー関係者はそれぞれ仕事を持ってる場合がほとんど。平日は夕方から始まる少し変則的な講習になっています。
 神戸監督は各世代に優秀なコーチを配置して、総合的な強化を目指しています。講習前の監督に話を聞きました。「ライセンスを取得することも大事ですが、それを現場で生かすことがより大切、いくら一生懸命講習を受けてライセンスを取得しても、現場で経験を積まなければ何にもなりません」。さらに「昔の日本のようなスパルタ、目的もなくコーチの自己満足で練習を押しつける、そんな指導ではだめです。練習が何故必要か目的を理解させ、子供達、選手達が成長するために何が必要か、選手の目線にたった指導が必要です」。また、監督は試合が一番の先生、試合の中に大切な要素たくさんがあると言います。「子供は試合の中で自然に覚えていきます」。神戸監督も練習の最後に必ずゲーム形式の練習を取り入れるようにしています。
 現在AFCのコーチライセンスには小中学生を教えるC級からトップチームを指導する S級までありますが、監督はそれ以前に親がコーチとなり子供にサッカーを教えるための講習会も考えていまkwX。6-10才を教えるその名もペアレンツコース、サッカーの基本的な講習とルールを含め10時間くらいで親が学べるコースで年内の実現を目指しています。また来年度はその次の段階としてのイントロダクションコース(D級)、C級に行く前の基本的な指導者に必要な要素を取得するための講習も計画中です。女子サッカーも盛んなグアムでは、その子供達も含めてサッカー人口は今や野球など他のスポーツを上回っていると言います。神戸監督の描く未来のグアムサッカーは意外と近くまで来ている、そんな気がします。

神戸清雄(かんべ・すがお)さん

1961年静岡県出身。選手として早稲田大学では全日本サッカー選手権準優勝、関東大学サッカーリーグアシスト王獲得、本田技研工業では日本リーグで活躍。現役引退後ジェフユナイテッド市原でユースチームを立ち上げ、その後サテライトチームの監督、トップチームのヘッドコーチ、天皇杯では監督代行を務めるなど若手育成、組織づくりなど幅広くその力を発揮する。2003年の1月よりグアム代表チームの監督。