取材 トッティ 大宮
第41回 〜新春特別企画〜
グアムサッカーナショナルチーム総監督 築舘範男さんインタビュー
                        (後編)'06 1/27

「A代表で公式戦で勝ちたい!
      それが今年の大きな目標です」

image  日本サッカー協会から派遣され昨年2月にグアムサッカーナショナルチーム総監督に就任した築舘範男さん。日本での豊富な経験をもとに選手強化、指導者育成や協会運営へのサポートなど忙しい毎日を送っています。もうすぐ就任約1年、今回は後編として今年の抱負や目標についてお話を伺いました。

まず今年の目標についてお聞かせください。
 やるべきことは山のようにありますが、それぞれを平行して進めていきたいと思います。選手に対しては「競技としてのサッカーのあり方」を前面に打ち出しながら、組織内での規律、責任感を要求していきたいと思います。

具体的に達成したい目標はありますか?
 公式戦でA代表が勝つこと。(A代表とは年齢制限のない男子の代表チーム。グアムは過去14才以下の代表チームアンダー14や女子の代表チームなどは公式戦で勝利したことはあるが、A代表チームはまだない。ほとんどが大差の敗戦で世界の壁を痛感している)3月にチャレンジカップがバングラデッシュで行われます。対戦相手はカンボジア、バングラディシュ、そしてパレスチナと容易ではありませんが、ベストを尽くし初勝利目指してがんばります。

代表チームに求めることは何ですか?
 きびしさです!グアムではせっかく代表に選ばれても練習に来ない選手もいます。逆に代表の選手が選ばれてもいない友人を練習に連れてくる場合もあります。その場で強く怒ることはしませんが、あとで「代表チームとは何か」を説明します。監督、ヘッドコーチが選手を選択し招集するのであって、選手が選手を選べるものではない。招集された選手もその期待に応えるよう努力するものだ、と。

日本にはJリーグもありワールドカップも身近なものとなりました。グアムのサッカー少年たちはどんな目標や夢を持っているのでしょう?
 前回もお話ししましたが、彼らは純粋にサッカーを愛しうまくなりたいと思っています。もちろんヨーロッパの試合や、ワールドカップなどもテレビなどを通じ見ています。ただ夢やあこがれはあってもプロセスは空洞、どうしたらあのピッチに立てるのか、どのくらい練習しなければいけないのか、きっとよくわかっていないでしょう。

日本サッカー協会はグアムサッカーを積極的に支援していますね。
 はい、私もその一環でグアムに来ましたし、用具費、遠征費なども負担しています。日本サッカー協会はアジア各国へのサッカー支援をさらに多くの国と地域にひろげていく考えのようです。

多くの日本の指導者がアジア各国で活躍するのはすばらしいことですね?ところでグアムは好きですか?(byトッティ)
 おっといきなり!(笑) もちろん大好きです。海外でこれ以上ないくらい暮らしやすいところだと思います。歴史的にも日米の関わりが非常に強く、文化交流も盛んですね。
 かつてイタリアのミランで約2週間ひとりでレンタカー借りてモーテルに泊まって過ごしたことがありましたが、大変でした。

グアムで国際的経験を積んだ後、次のステップはお考えですか?
 若い頃はいろいろ野望もありましたが、今はそれほど強い感情はありません。私にはサッカーしかありませんから、死ぬまで好きなサッカーを仕事にできればと思います。先日亡くなった野球の仰木監督のように。
 そしてサッカーを通じて多くの人と出会いながら、自分を成長させてゆけたらと思っています。

最後にグアム新聞読者の皆さんに一言。
 サッカーを職業としてグアムに来られて本当に良かったと思っています。そして私のような日本人がここにいることを読者の皆さんに知っていただけて、とてもうれしいです。これからもサッカーを通じ人の輪を広げていきたいと思います。よろしくお願いします。

 長時間ありがとうございました。一つ一つの質問にとてもわかりやすくお答えいただきました。2006年、グアムナショナルチームが世界に大きく羽ばたくことを期待します。そして築舘監督もグアムでの経験をステップとしてぜひ将来はJリーグの監督になってください!がんばれ、グアムサッカー!
               (トッティ大宮&グアム新聞編集部)


築舘 範男(つきたて のりお)さん

1960年生まれ。愛知県立豊田西高校卒業後トヨタ自動車工業入社、日本リーグでプレー。その後同社コーチを経て92年名古屋グランパスエイトのトップコーチとして同チームをナビスコ杯3位に導く。同チームユース強化責任者、スカウトを経て日本文理大学付属高校(大分県)監督として高校生を指導。2002年より清水エスパルス・ユース監督として02Jユース杯 ベスト8、03全日本クラブユース選手権U18 3位、03プリンスリーグ東海 優勝、03高円宮杯 ベスト8、03Jユース杯 3位。トップコーチとしての経験はもちろん、ユース(若手)の育成の経験も長く、上記のような具体的実績を残している。